息子が、偏差値 35から私立中高一貫校の合格を目指しているという記事を書きました。
https://harapeko.site/archives/37
この記事では、なぜ、ADHD グレーゾーンの息子が、中学受験にトライしているのかを解説します。
公立校の教育
ADHD とか、グレーゾーンとか、よく耳にする言葉になりました。
私が若い頃は、そのような言葉を聞くこともなく、良い言葉では、個性の強い子。少し悪い言葉で言うと、変わった子とか、人とは違った子なんて言われる子が普通にクラスの中にいたものでした。
もちろん、今でも、そんな子供たちは、通常学級で学んでいるわけですが、週に1回とか、時間を決めて、人間関係や、生活の改善のための支援を、グループや、個別で実施してくれるのです。
息子も、5年生から、この支援級で週に1度学んでいます。
支援級の先生との面談によって、団生活の中での行動や、どのように人と関わっているかを知ることができるのですが、息子の場合は、以下のような特性が強いことがわかりました。
人との距離感を調整できない
その場の空気を読めない
忘れ物が多い
刺激のあるものに興味が移ってしまう
ここで、4年生までの生活を振り返ってみると、クラスメイトとのトラブルもあり、そういったことが数回続くと、本人が正義感で取った行動が元で叱られたり、不登校になるようなことはありませんでしたが、決して学校を楽しむという状況ではありませんでした。
公立の義務教育においては、個性を生かすことよりも、集団の中で、きちんと学習、生活できることが重視されるのです。普通にこなせる子供にとっては、問題ないのですが、ADHD の子供たちは、それが難しいのです。
この状況は、公立の中学校に進学しても変わることはありません。いや、素晴らしい個性が、潰される可能性もあります。
高校入試に備えて
そして、高校入試。
内申点というハードル。
定期試験の成績が良かったとしても、生活態度であったり、忘れ物など、これらをコントロールすることはとても難しい。
学習面においても、通常の授業では集中できないこともあり、いわゆる落ちこぼれになってしまう可能性も高いのです。
この 3年間を、良い形で過ごせれば問題ないのですが、素晴らしい個性が失われ、学力も低下すること。そして、刺激のあることに引っ張られてしまうことにより、勉強よりも楽しんでいる仲間の方に巻き込まれることで、良い結果を出せない可能性があるのです。
中高一貫校のメリット
一般的に言われている中高一貫校のメリットとして先取り学習が挙げられます。
高校受験対策の必要がないため、6年間を、学習、それ以外の活動に余裕を持って使うことができます。課外活動や、海外留学などのプログラムがあるのも魅力ですが、それらができない状況になったときでも、代替のプログラムを設定したり、また、IT への取り組みも、素早く対応できています。
こういった一般的なメリットはもちろんですが、個性の強い子供に対しては、それを長所としてとらえ、伸ばしていこうとする校風の学校が多く存在します。
公立校 - 皆が同じように、和を乱さない人間に育てる
私立校 - それぞれの個性を理解し、わかり合って成長していく
6年間を、どちらの環境で過ごすのか。
特に、グレーゾーンと言われる子供たちにとっては、人格形成のための大切な時期に、素晴らしい個性の芽を摘まれるのか、大きく開花させるのかのターニングポイントと行っても過言ではないでしょう。
まとめ
中高一貫校は、大学受験を有利にするためのカリキュラム、そして、勉強以外の部分でも、学びの機会がたくさん用意されています。建学の精神に基づいて、人格形成についても、個性を重視する校風の学校が多く、グレーゾーンと言われる子供たちが、胸を張って生活できる環境が整っています。
入試に向けて、学校説明会などのイベントが開始されています。個別相談を実施している学校も多いので、是非、それぞれの学校の文化、校風を体感して、子供たちが健やかに 6年間を過ごせる学校選びを親としてサポートしていきましょう。
説明会などの情報について、塾に通っている親御さんは、塾経由で情報を得ることができますが、そうでない場合も、以下のサイトから、ほとんどの学校の情報を得ることができます。
子供たちの未来のために、親として、できる限りのサポートをしていきたいものです。